ISETS '13 エコトピア科学に関する国際シンポジウム2013
はじめに

 安全・安心で豊かな美しい社会を将来にわたって持続的に発展させるためには,地球環境負荷を低減した環境調和型社会の実現が必須です。このような社会は21世紀が目指す理想社会であり,『エコトピア(EcoTopia)』と呼びます。エコトピアを築き次世代へ引き継ぐことは,現代に生きる私たちに課せられた責務です。このような社会を具現化するためにも『もの,エネルギー,情報の循環・再生と人間との調和』を切り口にして,自然科学のみならず,人文科学や社会科学をも含む,幅広い知の統合・融合が重要になります。エコトピア科学研究所は,このような理念を実現するために,2004年4月に学内措置で発足したエコトピア科学研究機構を経て,2005年4月にエコトピア科学研究所に名称変更し,2006年4月に正式な附置研究所として発足しました。本研究所は,持続可能な社会実現のための様々な問題に関して,基盤研究と共に学際・融合研究を推進させる中心的な役割が期待されており,ナノマテリアル科学研究部門,エネルギー科学研究部門,環境システム・リサイクル科学研究部門,情報・通信科学研究部門から成る4つの基幹研究部門,および,融合プロジェクト研究部門から構成されています。また,愛知県,名古屋市などの自治体および関連団体,公共の研究機関,民間企業およびその関連団体と連携した地域連携研究や,世界各国の研究機関・大学との国際連携研究,中でも特にアジア地域に力を入れた研究を数多く推進しています。

 名古屋大学エコトピア科学研究所は,2013年12月13,14および15日の3日間,名古屋大学東山キャンパス(名古屋市千種区不老町)にて「エコトピア科学に関する国際シンポジウム2013(略称ISETS ’13)」を開催します。この会議は2005年に開催された「エコトピア科学に関する国際シンポジウム2005(略称ISETS ’05)」以後隔年で開催しており、今回で第5回目の会議になります。3日間の会期の間にオーガナイズド・セッション,ポスターセッションを設け,世界的に著名な科学者,技術者による招待講演を行い,ナノマテリアル,エネルギー,環境システム・リサイクル,情報・通信を縦糸とし,理理融合・文理融合研究等を横糸として,エコトピア科学の最新成果に関する討論,情報交換の場を皆様に提供します。また,2011年3月11日に東日本大震災が生じ,放射能汚染への対応とともに,エネルギー需給の不安定性という大変深刻な社会問題も提起されました。さらに,日本の将来の人口構成を鑑みた場合,若手研究者や技術者の育成は必要不可欠であり,このような人材育成の場としても貢献したく考えております。

ISETS '13実行委員長
名古屋大学 エコトピア科学研究所 教授 成瀬一郎

講演募集

 本会議は,エコトピア科学に関する基礎から応用まで,あらゆる分野を対象といたします.研究,開発から産業分野に至るまで,エコトピア科学に関する様々な分野の研究者および技術者から講演を募集しております.全ての講演論文は会議において口頭またはポスターによりご発表いただきます.特に若い研究者および技術者のご参加を歓迎いたします.

「講演募集要項(英語版PDFファイル)」は以下からダウンロードできますのでご利用ください.

講演募集要項のダウンロード(Updated: June 26, 2013)