趣意

安全・安心で豊かな美しい社会を将来にわたって持続的に発展させるためには,地球環境負荷を低減した環境調和型社会の実現が必須です。2011 年の東日本大震災を経た現在、私たちの豊かな生活を支え維持してゆくにあたりエネルギーの重要性が再認識され、創エネルギー、省エネルギーのための材料・システムの研究が将来のために不可欠となっています。名古屋大学の赤崎教授と天野教授がノーベル賞を受賞した青色発光ダイオードの発明は、実社会における省エネルギーに大きく貢献しました。このことは、素材の開発が持続性のある豊かな社会を支えるのに重要であることを物語っています。

この様な背景から、未来材料・システム研究所は,文科省から「革新的省エネルギーのための材料とシステム研究拠点」として認定され,2015 年 10 月に発足しました。エネルギーの創出・変換、蓄積、伝送、利用の高度化と超効率化を目指した省エネルギー技術に関する共同利用・共同研究を基礎研究から社会実装のためのシステム化までの分野を担う研究拠点として機能しています。当研究所は名古屋大学で最大の研究所であり、未来エレクトロニクス集積研究センター、高度計測技術実装センター、材料創製部門、システム創成部門、寄付研究部門、産学共同研究部門から成っております。持続性社会実現のために、革新的な省エネルギー技術、高度計測技術、材料及びデバイスの開発、システム技術の研究を行なっております。

未来材料・システム研究所は、これらの研究成果を発信するとともに、世界の第一線で活躍する科学者と情報交換して共通認識を得る場として、「持続性社会のための材料とシステムに関する国際会議」(ICMaSS2017)を 2017 年 9 月 29 日から 10 月 1 日までの 3 日間、名古屋大学にて開催します。この国際会議は、持続性社会の発展という観点から、材料、エネルギー、環境、社会システムについて 2005 以降、隔年で開催してきましたエコトピア科学に関する国際シンポジウムを引き継いで行うものです。ICMaSS2017 では、従来と同様の研究の方向性を持ちながら、更に材料科学に焦点を当ててまいります。皆様の最新の研究成果を広めるとともに、情報交換や新たな研究者ネットワークの構築の場として、本国際会議へのご参加をお待ちしております。特に若手研究者の皆様の参加は、環境調和型社会を作り上げるという長期的課題にとって大変重要なものです。この国際会議が、人材育成の場としても貢献できることを期待しています。

ICMaSS2017実行委員会委員長
名古屋大学未来材料・システム研究所 教授 片山新太

講演募集要項

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Download CALL FOR PAPERS (Updated: Dec. 1, 2016)